基幹システムや業務システムを安定して動かし続けるためには、開発後の運用保守を任せられるパートナーの存在が欠かせません。しかし「どの会社に依頼すれば自社の業務システムを安心して任せられるのか」「ベンダーごとに何が違うのか分かりにくい」と悩む情報システム担当者の方は少なくありません。運用保守は一度契約すると数年単位で付き合うことになるため、最初のパートナー選びが業務システム全体の安定性とコストを大きく左右します。
本記事では、システム運用保守を依頼できるおすすめの開発会社・ベンダー6社を、業務システムの運用に強いという観点から比較して紹介します。あわせて、パートナー選びで失敗しないための確認ポイントや、SLA・契約形態の見極め方といった実務的な判断軸まで解説します。自社の業務システムを長期的に支えてくれる委託先を見極めるための判断材料として、ぜひ最後までご覧ください。
システム運用保守のパートナー選びが重要な理由

システム運用保守は、業務システムが稼働し続ける限り終わらない継続的な取り組みです。ソフトウェアのライフサイクル全体でかかるコストのうち、保守運用が占める割合は40〜80%、平均でおよそ60%に達するとされており、開発費用以上に長期的な負担となります。だからこそ、目先の月額費用だけでなく、業務を止めない安定運用を実現できるパートナーかどうかを見極める必要があります。
適切なパートナー選定が業務システムの安定性を分ける
業務システムは、受発注・在庫・販売・会計といった日常業務に直結しているため、障害が起きると現場全体が止まってしまいます。運用保守のパートナーがシステムの中身を深く理解していなければ、障害発生時の原因特定に時間がかかり、復旧の遅れがそのまま業務損失につながります。実際、保守作業の中で最も時間を要するのは「調査・分析」であり、全作業時間の約30%を占めるといわれています。
つまり、自社の業務フローやシステム構成を理解し、迅速に切り分けができるパートナーを選べるかどうかが、障害時のダウンタイムを大きく左右します。単に「安く保守を請け負う会社」ではなく、業務システムの特性を踏まえて先回りで提案してくれる会社を選ぶことが、長期的な安定稼働への近道です。
発注前に確認すべきポイント
発注前には、保守対象の範囲がどこまで含まれるのか、契約形態は準委任契約と請負契約のどちらか、SLA(サービスレベル合意)でどの水準まで保証されるのかを必ず確認しましょう。とくに「運用」と「保守」の境界はベンダーによって解釈が異なり、ここが曖昧なまま契約すると、後から「それは対象外なので追加費用です」というトラブルに発展しやすくなります。
あわせて、月次報告の有無やドキュメント整備への姿勢も重要な判断材料です。作業報告書やサーバーログをきちんと残す会社であれば、保守費用が実態に見合っているかを後から検証できます。属人化を防ぎ、担当者交代やベンダー乗り換えの際にもスムーズに引き継げる体制を持っているかどうかも、長期契約を見据えて確認しておきたいポイントです。
株式会社ripla|コンサルから開発・運用まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
riplaの最大の強みは、上流のコンサルティングから開発、そして運用保守までを同じチームが一貫して担える点にあります。開発したシステムの構造や業務背景を熟知したメンバーがそのまま運用保守を担当するため、障害時の原因特定や仕様変更への対応がスムーズです。開発と保守でベンダーが分かれることによる「責任の押し付け合い」や引き継ぎロスが起きにくいのは、業務システムを長期で任せるうえで大きな安心材料になります。
また、自社で社内DXを推進してきた事業会社としての視点を持っているため、単にシステムを動かし続けるだけでなく、業務効率化や定着支援まで踏み込んだ提案ができます。運用フェーズで見えてきた改善点を次の機能改修につなげる、といった継続的な伴走型の支援が可能です。
得意領域・実績
riplaは、営業管理・顧客管理・生産管理・販売管理といった基幹業務システムの構築から運用保守までを幅広く手がけています。企業ごとに異なる業務フローに合わせた柔軟なカスタマイズを得意としており、パッケージでは対応しきれない独自要件の多い業務システムでも、現場に定着するシステムを実現してきました。
運用保守においても、定型作業の効率化や障害対応の体制づくりを含め、企業規模やシステムの成熟度に応じた最適な保守プランを提案できます。これから運用保守のパートナーを探す企業にとって、開発から運用まで切れ目なく相談できるriplaは有力な選択肢の一つといえるでしょう。システム運用保守の進め方や費用感を詳しく知りたい方は、システム運用保守の進め方を解説した記事もあわせてご覧ください。
NTTデータ|大規模基幹システムの安定運用に強み

株式会社NTTデータは、金融・公共・法人など幅広い分野で大規模な業務システムを手がける国内最大手のSIerです。社会インフラを支えるミッションクリティカルなシステムの構築・運用に長年携わってきた実績があり、止まることが許されない基幹システムの安定運用に強みを持っています。
特徴と強み
NTTデータの強みは、大規模システムの運用を支える体制と高度な品質管理プロセスにあります。24時間365日の監視体制やデータセンター運用のノウハウを豊富に持ち、厳格なSLAのもとで高い稼働率を維持する運用が可能です。可用性や信頼性を最優先に考える大企業の基幹システムにおいて、安心して任せられる体制を整えています。
得意領域・実績
金融機関の勘定系システムや官公庁の社会インフラシステムなど、国内有数の大規模プロジェクトの運用実績があります。グループ全体で豊富な人材と拠点を抱えているため、長期にわたる安定的な保守体制を確保しやすい点も特徴です。一方で大規模案件を中心とするため、小規模な業務システムでは費用面や対応スピードの観点で他の選択肢も比較検討するとよいでしょう。
大塚商会|中堅・中小企業の業務システム保守に対応

株式会社大塚商会は、中堅・中小企業向けのIT導入支援で広く知られる企業です。販売管理や会計などの業務システムから、ネットワーク・サーバーといったインフラまで、幅広い領域をワンストップで支援できる体制を持っています。導入後の運用保守やサポート窓口も充実しており、社内に専任のIT担当者を置きにくい企業にとって心強い存在です。
特徴と強み
大塚商会の強みは、ハードウェアからソフトウェア、ネットワークまでを一括して任せられる総合力にあります。複数のベンダーに分散して依頼すると障害時の窓口が分かりにくくなりますが、同社であれば問い合わせ先を一本化でき、トラブル発生時の切り分けがスムーズです。全国規模のサポート網を持つため、地方拠点を含む企業でも対応しやすい点も特徴です。
得意領域・実績
幅広い業種の中堅・中小企業に対するIT導入と運用保守の実績が豊富で、自社開発のERP製品の導入から保守までを手がけています。標準的なパッケージを軸とした運用保守を得意とするため、独自要件が非常に多い業務システムや、ゼロからのスクラッチ開発を伴う運用では、要件に合うかどうかを事前に確認しておくと安心です。
サイボウズ|クラウド業務システムの運用に強み

サイボウズ株式会社は、グループウェアや業務改善プラットフォームを提供する企業で、クラウド型の業務システム領域で高い知名度を持っています。自社サービスの運用を通じて培ったクラウド基盤の運用ノウハウがあり、SaaSやクラウド上で動く業務システムの保守・運用において強みを発揮します。
特徴と強み
サイボウズの強みは、ノーコード・ローコードで業務アプリを構築できる「kintone」を中心に、現場主導で業務システムを継続的に改善できる仕組みを提供している点です。クラウドサービスとして提供されるため、サーバーのパッチ適用やインフラ保守は提供側が担い、利用企業は業務ロジックの改善に集中できます。運用保守の負担を軽減したい企業にとって魅力的な選択肢です。
得意領域・実績
多くの企業がkintoneを使って、案件管理・顧客管理・申請ワークフローなどの業務システムを内製・運用しています。導入や運用設計を支援するパートナー企業のネットワークも充実しており、自社の体制に合わせて運用保守の委託度合いを調整できます。ただし、複雑な基幹システムや大規模なスクラッチ開発を前提とする場合は、対象領域が異なるため別のベンダーとの比較が必要です。
TDCソフト|業務システムの保守・運用アウトソーシング

TDCソフト株式会社は、金融・製造・流通など幅広い業界の業務システム開発と運用保守を手がけるシステムインテグレーターです。アジャイル開発やDevOpsの取り組みにも力を入れており、開発から運用まで一体で品質を高めるアプローチに強みを持っています。業務システムの長期的な改善まで見据えたパートナーを探す企業に適しています。
特徴と強み
TDCソフトの強みは、システム開発で培った技術力をベースに、運用保守をアウトソーシングとして請け負える体制にあります。アジャイルやDevOpsの知見を活かし、運用フェーズでも継続的にシステムを改善していく文化を持っています。単に現状維持にとどまらず、運用の中から課題を見つけて改善提案につなげたい企業にとって相性の良いパートナーです。
得意領域・実績
金融系をはじめとする大規模・複雑な業務システムの開発・運用実績が豊富で、アジャイル開発の専門組織を持つ点が特徴です。技術志向が強くチームでの伴走支援を得意とするため、要件をしっかり整理したうえで長期的に協働できる体制が整っている企業との相性が良いといえます。発注前にはSLAや報告体制を具体的にすり合わせておくとよいでしょう。
システム運用保守のパートナー選びのポイント

ここまで6社を紹介してきましたが、最終的にどの会社を選ぶべきかは自社の業務システムの特性によって変わります。ここでは、複数のベンダーを比較する際に押さえておきたい3つの評価軸を解説します。ベンダー選定は要件定義から契約まで全体で4〜6ヶ月かかるのが一般的で、契約満了の6ヶ月前には動き出すことが望ましいとされています。
実績と業務理解の確認方法
まず確認したいのは、自社と類似した業種・規模・システム構成での運用保守実績です。同じ業界の業務システムを保守した経験があれば、業務特有の繁忙期や法改正対応などの勘所を理解しているため、トラブルを未然に防ぎやすくなります。実績を確認する際は、単なる導入社数だけでなく、運用フェーズでどのような改善を実現したかという具体的なエピソードを聞くと、その会社の実力が見えてきます。
評価の際は、複数社に同じ条件で提案を依頼し、評価表で点数化して比較するのが効果的です。点数付けは「○5点・△2点・×0点」のように差を開かせると評価のブレを防げます。価格の配点を全体の20点以下に抑えると、安さだけで品質の低いベンダーを選んでしまうリスクを避けられます。
SLAと技術力・専門性の評価
運用保守の品質を客観的に評価するには、SLA(サービスレベル合意)でどこまで保証してもらえるかを確認することが欠かせません。たとえば自治体のガイドラインでは、サーバ・アプリの稼働率99.8%以上、重大障害発生後30分以内の通知遵守率100%といった具体的な水準が示されています。こうした数値を契約に盛り込み、目標未達時の改善勧告やペナルティのルールまで決めておくと、運用品質を継続的に担保できます。
技術力の評価では、対象システムで使われている言語や基盤への対応力に加え、クラウドや監視ツールの活用、自動化への取り組み姿勢も見ておきましょう。SLAの設計や契約条件の詰め方については、システム運用保守の発注・外注方法を解説した記事で詳しく扱っているので、あわせて参考にしてください。
費用の妥当性と契約形態の確認
費用を比較する際は、月額の金額だけでなく、その中身が実態に見合っているかを確認することが大切です。作業報告書やサーバーログから実際の稼働時間を把握すれば、保守費用が適正な水準にあるかを相見積もり以外の方法でも検証できます。提示された費用に対して「どの作業にどれだけの工数がかかっているか」を説明できる会社は、透明性が高く信頼しやすいといえます。
契約形態は、監視や問い合わせ対応のような継続的サービスであれば準委任契約、機能改修のような明確な成果物を伴う作業であれば請負契約が一般的です。準委任契約とすることで収入印紙が不要になるケースもあるため、契約実務にも目を向けておくと無駄なコストを抑えられます。費用相場の詳しい内訳については、システム運用保守の費用相場を解説した記事もご覧ください。
まとめ

本記事では、システム運用保守を依頼できるおすすめの開発会社・ベンダー6社を、業務システムの運用に強いという観点から比較して紹介しました。大規模基幹システムに強い会社、中堅・中小企業のワンストップ支援に強い会社、クラウド業務システムに強い会社など、それぞれに得意領域があります。自社の業務システムの規模や特性に合った会社を選ぶことが、長期的な安定稼働とコスト最適化への第一歩です。
パートナー選びでは、実績と業務理解、SLAと技術力、費用の妥当性と契約形態という3つの軸で複数社を比較し、評価表で客観的に判断することをおすすめします。なかでもriplaは、コンサルティングから開発、運用保守までを一気通貫で支援できるため、開発と保守の分断による引き継ぎロスを避けたい企業にとって有力な選択肢となります。本記事を参考に、自社の業務システムを長期的に任せられる最適なパートナーを見つけてください。システム運用保守の全体像を体系的に把握したい方は、システム運用保守の完全ガイドもぜひご活用ください。
株式会社riplaでは、IT事業会社出身のプロフェッショナルが「Impact-Driven型支援」を通じて、プロダクトやシステムの納品・提供を目的とせず、お客様と同じ目線で、事業成果の達成をゴールとして、高品質なDX/開発支援をいたします。

また、弊社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。IT事業会社出身のプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、「Impact-Driven型支援」を掲げ、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の実現に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
