印刷業界のシステム開発を外注・発注する際、どのように進めればよいかわからないという担当者の方は多いです。本記事では、印刷業界のシステム開発の発注・外注・依頼の具体的な方法と注意点を解説します。
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・印刷業界のシステム開発の完全ガイド
印刷業界のシステム開発を外注するメリット

専門知識と開発リソースを活用できる
自社にシステム開発の専門知識やエンジニアがいない場合でも、印刷業界に精通した外注先の技術力を活用することで、JDF/JMF対応・工程管理・色管理など高度な機能を持つシステムを構築できます。
開発期間を短縮できる
外注先が開発リソースを集中投下することで、自社内で時間をかけて開発するよりも短期間でのリリースが期待できます。繁忙期を避けたリリースタイミングの調整も行いやすくなります。
最新技術を活用できる
クラウドアーキテクチャ、JDF/JMF最新仕様、セキュリティ対策、APIインテグレーションなど、最新の技術トレンドに精通した開発会社に依頼することで、将来性の高いシステムを構築できます。
印刷業界のシステム開発の外注・発注の流れ

ステップ1:社内の要件をまとめる
外注を検討する前に、まず社内の要件を整理します。整理すべき内容は以下のとおりです。
- 対象業務フロー(受注〜出荷の工程)の一覧
- 現状の課題と解決したいこと
- 必須機能と希望機能の優先度
- 連携が必要なMIS・設備(CTP・印刷機・後加工機)の一覧
- JDF/JMF対応の必要範囲
- 対象ユーザー数・部署・拠点
- 予算の上限と希望リリース時期
社内の要件が固まっていないと、複数の開発会社から条件の異なる見積もりが届き、比較が難しくなります。
ステップ2:発注先候補を選定する
複数の方法で発注先候補を探しましょう。
- インターネット検索:「印刷業界 システム開発会社」などで検索
- 業界紹介:印刷業界の業界団体や展示会(IGAS等)での情報収集
- 一括見積もりサービス:IT発注ナビ、システム幹事などの比較サービスを活用
- 展示会・セミナー:印刷関連IT展示会での名刺交換・商談
候補は3〜5社程度に絞り込みましょう。
ステップ3:RFP(提案依頼書)を作成・送付する
RFP(Request For Proposal)は、発注側が開発会社に提案を依頼するための文書です。RFPには以下の内容を記載します。
- プロジェクトの背景・目的
- 開発するシステムの概要(MIS・工程管理・品質管理など)
- 機能要件・非機能要件
- 連携が必要なシステム・設備とJDF/JMF対応範囲
- 対象ユーザー・規模・拠点数
- 希望スケジュール
- 予算の目安(任意)
- 選定基準と提案期限
RFPを作成することで、複数の開発会社から同じ条件に基づいた提案・見積もりが届き、公平な比較ができます。
ステップ4:提案・見積もりの受領と比較
発注先候補から提案書・見積書を受領し、以下のポイントで比較します。
- 提案の妥当性(印刷業務・JDF/JMFを正確に理解した提案か)
- 費用の内訳・妥当性
- 開発スケジュール
- 開発体制(印刷業界経験のあるエンジニアが参加するか)
- 類似案件の開発実績
- 保守・運用サポート体制
ステップ5:ヒアリング・デモの実施
気になる会社にはヒアリング(打ち合わせ)を依頼し、提案内容の詳細確認や担当チームとの相性を確認します。過去の印刷業界向けシステムのデモを見せてもらうことも有効です。
ステップ6:発注先の決定と契約
発注先を決定したら、契約内容を慎重に確認します。
- 契約形態(請負 vs 準委任)
- 納期・マイルストーン
- 仕様変更が発生した場合の対応方針
- 検収条件
- 知的財産権の帰属(MISのコアロジックなど)
- 機密保持(NDA):顧客データ・設計データの取り扱いを明確に
- 瑕疵担保(保証)期間と範囲
ステップ7:開発の推進・管理
発注後は、定期的な進捗確認と仕様の確認・承認が発注側にも求められます。発注者側が行うべきことは以下のとおりです。
- 定例会議への参加
- 設計書・画面モックのレビューと承認
- テストへの参加(特に印刷工程のUAT)
- 現場スタッフへの情報共有・調整
外注先の選び方で失敗しないための注意点

最安値だけで選ばない
見積もり金額が最も安い会社を選ぶと、JDF/JMF対応や印刷業界特有の要件への理解不足から品質・納期・コミュニケーションなどで問題が発生するリスクがあります。価格と提案内容を総合的に評価しましょう。
印刷業界の実績を必ず確認する
印刷業界向けシステムの開発実績を確認しましょう。可能であれば、実際に開発したシステムのデモや、導入企業への問い合わせ(リファレンスチェック)を実施します。
担当エンジニアの質を確認する
プロジェクトに参加するエンジニアの経験・スキルセットを確認しましょう。特にJDF/JMF対応や印刷業界固有のロジックを担当できるエンジニアがいるかを確認します。
連絡・コミュニケーションのしやすさを重視する
開発期間中は印刷現場の担当者と開発会社の間で頻繁なやり取りが発生します。レスポンスが速く、印刷業界の用語・業務を理解したコミュニケーションができるかを初期の打ち合わせで確認しましょう。
請負契約と準委任契約の違い

印刷業界のシステム開発の外注では、契約形態によってリスクとコントロールのバランスが異なります。
- 請負契約:費用は固定(成果物単位)。仕様変更時は追加費用が発生しやすい。開発会社がリスクを負担。要件が明確な場合に向いている
- 準委任契約:費用は変動(工数ベース)。仕様変更に柔軟に対応しやすい。リスクは発注側も共有。要件が変わりやすい場合に向いている
印刷業界のシステム開発は、JDF/JMF対応や設備連携の仕様が途中で変わりやすいため、準委任契約または請負と準委任のハイブリッド契約が採用されるケースも多いです。
まとめ

印刷業界のシステム開発の外注・発注を成功させるには、社内の要件整理→RFP作成→複数社への相見積もり→提案比較→契約という流れを丁寧に進めることが重要です。最安値だけで選ばず、印刷業界への専門知識・開発実績・JDF/JMF対応力・コミュニケーション力を総合的に評価した上で発注先を決定しましょう。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。IT事業会社出身のプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、「Impact-Driven型支援」を掲げ、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の実現に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
