VB.netのリバースエンジニアリングでおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

VB.netで開発されたシステムの保守担当者が退職し、業務ロジックを理解できるエンジニアが社内にいない――こうした「引き継ぎ問題」を発端にリバースエンジニアリングを検討する企業が急増しています。VB.netは.NET中間言語(IL)で動作するため逆コンパイルによるソース復元は比較的容易ですが、VB6(クラシックVB)との混在システムや、GUIと業務ロジックが一体化したWindowsアプリの解析は専門的な知識と経験が不可欠です。「どこに依頼すればよいかわからない」という声も多く、発注先の選定が成否の鍵を握ります。

本記事では、VB.netのリバースエンジニアリングに対応できる開発会社・ベンダーを6社選定し、各社の特徴・強み・得意領域を詳しく解説します。また、発注前に必ず確認すべき選定ポイントもあわせて紹介しますので、最適なパートナー選びの参考にしてください。

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VB.netリバースエンジニアリングのパートナー選びの重要性

VB.netリバースエンジニアリングのパートナー選びの重要性

VB.netのリバースエンジニアリングは、単に逆コンパイルツールを動かせば完結するものではありません。適切なパートナー選定が、プロジェクトの品質・コスト・スケジュールのすべてを左右します。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

VB.netのリバースエンジニアリングには複数の専門領域の知識が必要です。まず.NET ILの逆コンパイル技術と、VB.net固有のWindowsアプリケーション構造への理解が求められます。特にVB6(クラシックVB)との混在システムでは、COM相互運用(COM Interop)やActiveXコンポーネントの解析まで対応できるかどうかが重要で、VB6の知識を持つエンジニアがいないベンダーでは対応不可能なケースも生じます。また、GUIベースのWindowsアプリケーションが多いVB.netシステムでは、画面定義(.designer.vb相当のPartialクラス)と業務ロジックが分離されていないことが多く、この両者を正確に切り分けられる経験と技術力が必要です。

さらに、VB.netシステムのリバースエンジニアリングでは「コードはわかったが業務ルールの意図がわからない」という事態が頻発します。業務部門のキーパーソンを巻き込んだヒアリング体制を持ち、技術的な解析と業務要件の整理を並行して進められるベンダーかどうかも選定の重要な判断軸となります。C#への移行を見据えたリバースの場合は、移行後の動作保証テストまで見通したプロジェクト管理ができるかどうかも確認してください。

発注前に確認すべきポイント

発注前に必ず確認すべきポイントは5つあります。第一にVB.net固有の解析実績(特にVB6との混在システムの対応経験)。第二にクリーンルーム手法の運用体制(解析チームと開発チームを分離し、法的リスクを管理できるプロセスがあるか)。第三に成果物の粒度(フローチャートのみか、業務仕様書まで作成するか、詳細設計書まで対応するか)。第四に法務・仲介担当者の配置(著作権侵害の回避策が組織的に整備されているか)。第五にC#移行案件の経験(単なる解析にとどまらず、移行・テスト工程まで見通した経験があるか)の5点です。これらを事前に確認した上で複数社から見積もりを取得し、比較検討することをお勧めします。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

株式会社ripla

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。

特徴と強み

riplaの最大の強みは、コンサルティングから設計・開発・運用まで一気通貫で対応できる点にあります。VB.netのリバースエンジニアリングにおいても、単に仕様書を復元するだけでなく、「なぜその業務ルールになっているのか(Why)」まで業務部門と協力して明らかにし、次のシステム開発や改善提案まで含めた支援が可能です。IT事業会社として内部でシステムを運用してきた経験があるため、現場の業務視点でシステムの本質的な課題を捉えることができます。また、VB.netからC#への移行を見据えたリバースエンジニアリングでは、言語変換後の動作保証テストまで含めた全体設計が得意です。

得意領域・実績

riplaは営業・顧客管理・生産管理・販売管理といった基幹業務システムのリバースエンジニアリングを得意とします。特に「担当者退職後に誰もシステムを理解していない」という引き継ぎ問題の解決から、モダナイゼーション全体の戦略立案まで支援できる体制が整っています。VB.netシステムのリバースエンジニアリングから始まり、業務仕様書の復元・C#等へのモダナイゼーション・新システム導入後の定着化支援まで、一貫したパートナーとして伴走します。

株式会社システムズ|25年超のマイグレーション専業実績

株式会社システムズ

株式会社システムズ(東京都品川区)は1969年創業、25年以上にわたりレガシーシステムのマイグレーションを専業で手がけてきた日本有数のマイグレーション専業ベンダーです。VBマイグレーションサービスとして、VB6.0で開発されたアプリ資産をVB.NETアプリケーションに変換・移行するITサービスを提供しています。独自のパターン分析技術と変換ツールにより、手作業の変換工数を最小化しつつ高品質な移行を実現します。

特徴と強み

株式会社システムズの最大の強みは、メインフレームからVB6・VB.NETまでカバーするマイグレーション専業の長年の実績と独自の変換ツール群です。VB6からVB.NETへの変換では、変換時に生じるエラーパターンを独自データベースに蓄積し、パターン化された修正を自動適用することで変換品質を高めています。また、VB6特有のCOMコンポーネントやActiveXコントロールの取り扱いにも精通しており、混在システムの対応実績が豊富です。

得意領域・実績

株式会社システムズはVB6からVB.NETへの変換移行を特に得意とし、VB資産の無償棚卸キャンペーンも実施しているなど、発注前の相談体制が整っています。マイグレーション事業を主軸とする専業ベンダーならではの知見で、変換ツールが対応できないVB6特有の外部DLLや複雑なメモリ管理部分への手動対応力も評価されています。VBシステムのリバースエンジニアリング(仕様書復元)から変換・移行・テストまで一気通貫で依頼できる点が強みです。

株式会社シーイーシー(Re@nove)|変換率90%超の独自ツールを保有

株式会社シーイーシー Re@nove

株式会社シーイーシー(東京都渋谷区)が提供するマイグレーションサービス「Re@nove(リノーブ)」は、VB6.0で開発されたシステムをVB.NETへ移行する専用ツールを独自開発し、平均変換率90%以上・手作業変換10%未満という高い変換品質を実現しています。コンサルティングから運用・保守までシステムライフサイクル全体をワンストップでカバーするサービス体制が整っています。

特徴と強み

シーイーシーの強みは、独自開発の「VB .NETシステム変換ツール」による高い変換率と、レガシーシステム再生の豊富なノウハウにあります。自動変換で対応できない部分を熟練エンジニアが手動で対応し、変換品質を担保するハイブリッドアプローチを採用しています。メインフレームシステム・商用UNIXシステム・Internet Explorer対応アプリケーション・AWSクラウド移行など、VB以外のマイグレーション実績も豊富で、多様なシステム環境における移行経験が蓄積されています。

得意領域・実績

Re@noveはVB6からVB.NETへの移行案件を多数手がけており、業務システムに蓄積されたノウハウを保持しながら最新環境へ移行するレガシー再生が得意です。コンサルティング段階から潜在リスクを洗い出し、移行後の運用・保守まで一貫してサポートする体制を持っています。蓄積された業務ノウハウを維持しつつ、維持コスト削減・セキュリティ強化を同時に実現した実績も豊富です。

株式会社SHIFT|生成AI活用で46種ドキュメント自動生成

株式会社SHIFT

株式会社SHIFT(東京都港区・東証プライム上場)は、ソフトウェアテスト・品質保証から総合DXサービスへと事業を拡大している大手ITベンダーです。「SHIFT DQS for リバースエンジニアリング」として、生成AIを活用したシステム可視化サービスを提供しており、ソースコードから内部仕様・外部仕様を含む46種類のドキュメントを自動生成できます。VB.NETを対応言語の一つとして明示しており、レガシーシステムの属人性排除・失われたノウハウの確保に特化したアプローチが特徴です。

特徴と強み

SHIFTの最大の強みは、生成AIと人間のエンジニアによるハイブリッドアプローチで、エンジニア個人のスキルに依存しない安定した品質のリバースエンジニアリングを実現している点です。「SHIFT DQS for リバースエンジニアリング」では、AIドキュメントリバース(内部仕様可視化)とSHIFT DQSシステム可視化サービス(外部仕様可視化)を統合し、業務フロー・画面仕様・データ定義など46種類のドキュメントを一括生成します。VB.NETを含む複数言語に対応しており、大規模・高難度のレガシーシステムにも対応できる処理能力が強みです。

得意領域・実績

SHIFTはソフトウェアテスト・品質保証の豊富な実績を持つことから、リバースエンジニアリングと品質保証を組み合わせた支援が得意です。VB.NETシステムのリバースエンジニアリングに留まらず、復元した仕様書を元にしたテスト設計・テスト自動化まで連続して依頼できる点が他社にない強みです。大規模なレガシーシステムを抱える上場企業・大手企業からの依頼実績が多く、セキュリティ管理・情報管理の体制が整っている点も評価されています。

東芝デジタルエンジニアリング株式会社|生成AIで20万行を3ヶ月で解析

東芝デジタルエンジニアリング株式会社

東芝デジタルエンジニアリング株式会社は、東芝グループのエンジニアリング専門会社として、生成AIを活用した「AI-no-te®(アイノテ)リバースエンジニアリングサービス」を提供しています。生成AIでソースコードを解析し、高い技術を持つITエンジニアが検証・精査することで、従来の手法の約2倍の生産性を実現しています。PL/SQL・VBA・VB.NETなどのレガシーシステムを対象としており、20万ステップを2名のエンジニアで3ヶ月で解析した実績が日経コンピュータ等でも紹介されています。

特徴と強み

東芝デジタルエンジニアリングの強みは、生成AIによる自動解析と熟練エンジニアによる検証を組み合わせた高精度・高速なリバースエンジニアリングプロセスです。プログラムコードや運用手順書をAIに学習させ、エンジニアが問い合わせと検証を繰り返すことで設計書に落とし込む独自の手法を採用しています。20万ステップの解析を従来なら半年かかるところを3ヶ月で完遂した実績は、生産性を2倍近くに改善できることを示しています。東芝グループとしての品質管理・セキュリティ体制も強みの一つです。

得意領域・実績

東芝デジタルエンジニアリングはPL/SQL・VBA・VB.NETなど製造業・インフラ系企業でよく使われるレガシーシステムの解析を得意としています。東芝グループのものづくり・エンジニアリングのバックグラウンドを持つため、製造業・公共インフラ・電力・社会インフラ系のシステムリバースエンジニアリングでの実績が豊富です。大規模システムを短期間で解析するニーズや、製造業系VB.NETシステムの案件では特に強みを発揮します。

株式会社第一コンピュータリソース(DCR)|VB6/VB.NET/Delphiの設計書自動生成

株式会社第一コンピュータリソース

株式会社第一コンピュータリソース(DCR)は、独自のシステム設計書自動生成ツール「VSSD(Verasym System Designer)」を開発・提供するトータルソリューションベンダーです。VB6・VB.NET(WinForms)・C#(WinForms)・Delphi・Oracle Forms・Java・PL/SQLなど幅広い言語に対応しており、ブラックボックス化したレガシーシステムから詳細設計レベルの設計書を機械的に生成できます。VB6とVB.NETの両方を対象としたリバースエンジニアリングを一気通貫で対応できる数少ないベンダーの一つです。

特徴と強み

DCRの強みは、独自ツール「VSSD」によるソースコードからの設計書自動生成機能にあります。VB6・VB.NET・Delphiといった国内でよく使われてきたレガシー言語への対応に特化しており、ツールによる機械的な設計書生成で属人性を排除した安定した品質のリバースエンジニアリングが可能です。ウェビナーや解説セミナーを定期的に実施しており、サービスの透明性と情報発信に積極的な点も信頼感につながっています。

得意領域・実績

DCRはVB6・VB.NET・Delphiといった国内業務系レガシーシステムのリバースエンジニアリングに特化した実績を多数持っています。「担当者不在・仕様書なしのレガシーシステムをどう見える化するか」をテーマとしたウェビナーを継続して実施しており、VB6やVB.NETのブラックボックス化問題への深い理解を持つベンダーです。現行把握・影響範囲調査・マイグレーション完遂までを一気通貫で支援する体制が整っています。

VB.netリバースエンジニアリング会社選びのポイント

VB.netリバースエンジニアリング会社選びのポイント

6社の特徴を踏まえた上で、VB.netリバースエンジニアリング会社を選ぶ際の実践的なポイントを3つの観点で整理します。

実績と経験の確認方法

VB.net固有の実績確認では、特にVB6との混在システム経験の有無を必ず確認してください。VB6のCOMコンポーネント・ActiveXへの対応経験がないベンダーでは、混在システムの重要な業務ロジックが見落とされるリスクがあります。また、C#への移行まで対応した完遂実績があるかどうか、移行後のテスト・動作保証まで支援した事例があるかどうかも重要な確認ポイントです。事例紹介の際は、業界・規模・システムの複雑さが自社案件に近い事例を提示してもらうことで、実際の対応力を推測できます。

技術力と専門性の評価

技術力の評価では、使用するリバースエンジニアリングツールと、そのツールを使いこなすエンジニアの経験年数を確認してください。ILSpy・dnSpy・dotPeekなどの.NETツールへの習熟度、VB6バイナリを扱えるネイティブバイナリ解析ツールへの対応力も重要です。また、「コードからWhatは読めるが、WhyはヒアリングとAIで補完する」という業務ロジック抽出への理解があるかどうかも、専門性を測る良い質問です。難読化が施されたVB.netバイナリへの対応経験があるかどうかも、技術力の指標となります。

プロジェクト管理体制の確認

プロジェクト管理体制の確認では、クリーンルーム手法の実施有無と、業務部門を巻き込んだヒアリング体制の整備状況を確認してください。NDA(秘密保持契約)の締結はもちろん、クリーンルーム手法を契約条項として明記できるかどうかが法的リスク管理の観点で重要です。また、成果物のレビュープロセスと修正対応の条件、WBS(作業分解構造)の粒度と進捗報告の頻度も確認しておくと、プロジェクト進行中のトラブルを防ぐことができます。費用見積もりは、LOC(行数)単位の従量課金制が多く、基本料金30万円(4,000行まで)・超過分は1行あたり50円程度が市場相場ですが、VB6との混在や難読化の有無で大幅に変動することを念頭に置いてください。

まとめ

まとめ

本記事では、VB.netのリバースエンジニアリングに対応できる開発会社・ベンダー6社を紹介しました。各社の特性を整理すると、コンサルから開発まで一気通貫の支援が必要な場合はripla、VB6からVB.NETへの変換移行専業の実績ならシステムズ、高い変換率を誇る独自ツールで効率化ならシーイーシー(Re@nove)、生成AIによる大量ドキュメント自動生成ならSHIFT、大規模システムの高速解析と製造業系ならば東芝デジタルエンジニアリング、VB6・VB.NET・Delphiの設計書自動生成ツールを活用するならDCRが適しています。

VB.netのリバースエンジニアリングでは、VB6との混在システムへの対応力、クリーンルーム手法の実施体制、成果物の粒度(フローチャートから詳細設計書まで)の3点が発注先選定の最重要ポイントです。C#への移行まで見据えた場合は、移行後の動作保証テストまで一貫して依頼できるパートナーを選ぶことが、プロジェクト全体のリスク最小化につながります。複数社から見積もりを取り、提案内容・体制・実績を比較した上で最適なパートナーを選定してください。

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株式会社riplaでは、IT事業会社出身のプロフェッショナルが「Impact-Driven型支援」を通じて、プロダクトやシステムの納品・提供を目的とせず、お客様と同じ目線で、事業成果の達成をゴールとして、高品質なDX/開発支援をいたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。IT事業会社出身のプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、「Impact-Driven型支援」を掲げ、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の実現に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。

 

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